福島のぶゆきアーカイブ

これまでにWebで公開したものの記録です

引き続き原子力災害対策

 週末に地元の農家や野菜加工を行っている企業などを回って悲痛な叫びを聞いてくる。出荷制限を行っているほうれん草や原乳だけでなく、トマトもキュウリもネギも白菜もみんな出荷できないか、破格の安値で買い叩かれている。これらの多くの生産者は自前で放射線量の検査を行っていて、どこからも有意な数値は出ていない。原発から100キロ以上離れたところのハウスの中で、地下水を用いて栽培しているのだから、当然だ。出荷制限を受けたり、出荷を自粛せざるを得ない割り切れなさをみんな感じている。これらの農家や野菜加工を行っている企業は、片手間に農業をやっているのではなく、30人、50人と従業員やパートを雇用しているところも多い。ある農家を訪れたとき、ちょうどテレビ局が取材中で、気丈にテレビカメラの前で対応していたが、テレビカメラから離れて私と話している間、目には涙が浮かんでいた。私も、割り切れない思いで、切ない。

地震対応が少し落ち着いてくると、いろんな政治家も動き出す。一昨日は自民党の若手タレント的議員が茨城に救援物資を届けに来たらしい。みんな一様に防災服を着こなして闊歩している。テレビカメラを前にすると張り切る議員もいる。あえて評論はすまい。被災地の議員として、地元と東京を往復しながら、地元の思いを東京に伝え、与党としてやれることを一つ一つ実行していくしかない。そんな中、私が事務局長を務める党の「農林水産部門会議原子力災害に関する食品安全緊急対策WT」では郡司彰参議院議員のとりまとめにより、下記の緊急提言第一弾を作成し提出した。自分の持てる力はすべて、今回の震災対応のために注いでまいりたい。

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原子力災害に関する食品安全緊急対策(緊急提言)①
農林水産部門会議座長 佐々木隆博
WT座長 郡司  彰

 今般の福島第一原子力発電所事故に関する農産物被害に対する対応として、以下の事項について緊急の提言を行います。なお、事態の緊急性に鑑み、本WTで今後も適宜緊急の提言を行わせていただきますので、対応検討方よろしくお願い申し上げます。

          記

1.原子力災害対策特別措置法に基づく内閣総理大臣の指示による出荷制限によって生産・出荷の停止を行った生産者や事業者(以下「生産者等」)に対して、当面の手元資金を確保する必要性があるため、原子力損害賠償法による補償措置を待つことなく速やかに一時金を支給すること。また、出荷制限を受けていないものの、自主的な生産・出荷停止を行っている生産者等や風評被害を被った生産者等に対する補償措置や融資に対する政府の対応方針を早急に決定すること。

2.各都道府県等が行っている農畜産物に対する放射性物質の検査方法を食品衛生法に適合する方法に統一するよう指導するとともに、調査の結果放射性物質のデータが安定的に暫定規制値を超えない品目については、すみやかに政府のしかるべき立場の人物から「安全宣言」を行い、テレビ等を通じた徹底した広報を行うこと。また出荷停止措置を行っている農畜産品目について、出荷再開に至るプロセスを明確に示すこと。

3.なお、原乳については、上記2.の観点から、放牧と牛舎内の飼育ではまったく分析結果が違うことを踏まえ、直ちに関係地域の放牧の禁止を指導するとともに、当面集乳・冷却段階で検査を行った結果問題のないことが明らかであれば、当該原乳の出荷停止措置を解除し「安全宣言」を行うこと。

4.原子力災害の関連地域では従来通りの作付けが可能であることを農家等が大きな不安を持っていること、春の作付け時期を迎えていること等にかんがみ、30キロ圏外の土壌の放射性物質のデータの調査分析を早急に行い、産物を作付けすることの妥当性を科学的に明確に示すこと。

以 上

原子力災害に関する食品安全緊急対策WT
副座長 石関  貴史
副座長 石原  洋三郎
副座長 石森  久嗣
副座長 谷田川 元
事務局長 福島 伸享