福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

いったい政治家とは何なのか、与党とは何なのか

〇このことは、私はすでに3月14日の東日本大震災復興特別委員会で申し入れている。

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【○福島委員・・・福島第一原発の処理水の放出を今年の春から夏というふうに一月に発表しました。その途端に何が起きたか。私の知り合いの旅館は、夏の子供たちの合宿、毎年来ていたのがキャンセルになりました。もう風評被害は始まっているんですよ。

 春とか夏というのは、うちの地元だと、春は、ネモフィラが咲くひたち海浜公園というのがあって、そこに大勢来て、那珂湊の魚市場でお魚を食べて帰るという旅行があるし、夏は、大洗や河原子といった海での海水浴が来て、子供たちが、栃木とか群馬の人たちが、海のない県から合宿に来るんですね。そういうのがなくなったり、団体旅行がなぜか、全然予約がホテルに入らないということを言って、風評被害はもう始まっております。

 何で一月にわざわざ春から夏に放出すると言うかというのも、これは非常に気持ちをつかまない無神経な話だと思うんです、いかにも官僚の知恵、法律上の規制当局の許可が下りるのはいつだからとか、工事が終わるのはどこだからと考えているだけなんですよ。放出される側のことを考えていないんですよ、さっきの政務官の答弁も含めて】

 このような訴えに対して公明党の里見経済産業政務官は、

【○里見大臣政務官 御答弁申し上げます。観光業界の皆様から風評を懸念する声があるということを認識しておりまして、風評を生じさせないように、安全性の確認、周知の徹底が重要だというふうに考えております・・・】

と、官僚答弁を読み上げるだけだったので、私は次のように訴えた。

【○福島委員 行儀の悪い質問者で申し訳ないんですけれども、私も役人をやっていたので、そういう答弁を予想して、全部それを埋めたんですよ・・・ちょっと自分の頭で考えられたらいかがですか、本当に。申し訳ないけれども。

 こっちはみんな生活が懸かっているんですよ。今の答弁は聞かせられないですよ・・・今の答弁で到底地元は納得できません。きちんと大臣と副大臣に伝えてください、今日の様子を。余りにも頼りにならない、申し訳ないけれども。官僚が行くのと一緒ですよ、それでは。済みません、悪口を言って】

 その後、経産省の責任者と私の議員会館の部屋でいろいろと議論をした。「そこまで思いが至りませんでした」という言葉とともに、公明党の政務官の答弁以上の方向性を示唆してくれた。

 今、私の地元の中高の先輩でもある山口公明党代表のこの発言を聞くと、なんだか虚しい思いになる。お盆明けに処理水を放出することを恐らく役所から聞いていることであろう。その決定が明らかになった後、「私たちがそれを求めたから実現しました」と手柄するにちがいない。

 でも、もう何か月も前に同党の政務官と国会で議論し、役所とやりとりをしてきた私は、いったい政治家とは何なのか、与党とは何なのか、この国は誰が動かしているのかと、この国の統治構造そのものを憂えざるを得ないのである。