〇選挙制度抜本改革議連では、河野洋平元議長をお招きして平成の政治改革についてご講演いただきました。会場は、平成5年1月29日に当時の細川首相と河野洋平自民党総裁が政治改革関連法案で合意し、雪の降る中記者会見を行った国会の中の講堂。河野氏は、感慨深く当時を振り返っていました。
この合意によって小選挙区制度が導入されたことを受けて、河野先生からは「小選挙区制度が導入されて以降、候補者が一部党幹部の判断で決まってしまい、党内での活発な議論が減っていったのを見て、反省する思いが出てきた。小選挙区制度の導入から30年たって、これを抜本的に見直そうという動きが出てきたのは素晴らしいことだ。小選挙区制度の導入は、間違いだった。失敗だと思っている。責任を痛感している。早く今の国会議員たちの手で見直してほしい」とお話をいただきました。
議連では、この日衆議院を構成するすべての党派の共同代表によって、「新たに設置される衆議院議長の下に置かれる「衆議院選挙制度に関する協議会」においては、現行の小選挙区比例代表並立制度に代わる新たな選挙制度を創設することを前提に・・・検討が行われることを求める」決議が全会一致でとりまとめられました。
その後議連幹事長として記者ブリーフをしましたが、質問は河野先生の企業団体献金の廃止に関する発言に集中。河野議長は、細川総理とのやりとりを振り返りながら、「選挙制度改革と政治資金改革は、車の両輪。企業団体献金が悪だとは思わないし、憲法上認められているものだと思うが、国民の政治不信が強い以上廃止すべき。その代わりに、それまでの常識では考えらない政党助成金制度が導入された。細川首相も同じ考えだった。石破首相は、当時自民党を離党していたから、こうした経緯は知らないはずだ」とおっしゃいました。
「未完の平成の政治改革」で、間違えたこと、できなかったことを実現することこそが、私たちの責任です。先人たちの思いや知恵を引き継ぎながら、行動し続けてまいります。