〇各紙とも、一様にこのような報道が。各党に番記者をつけて政局ばかりを追って政策を理解できない、記者クラブメディアの限界だ。
この臨時国会で成立した法案は、「政策活動費の全面廃止」ではない。そんなことは、法案のどこを読んでも出てこない。法案にあるのは、「渡切りの禁止」だけ。政策活動費と渡切りがどのような関係にあるのか、渡切りを禁止すれば政治家個人に裁量性のある政策活動費的な支出がなくなるのか、大手メディアの記事を読んでも国民は一向に分からない。
結局、自民党の番記者は、少数与党で野党法案を飲まざるをえなかった自民党の悲哀を書き、野党の番記者は野党案を飲ませた野党の意気上がる様子を描くだけ。そこに法案に対する本質的な評価は、ない。大晦日の紅白歌合戦のように、「赤勝った、白勝った」のような表層のことだけ。番記者は、取材対象に感情移入してしまっている。
もう記者クラブメディアに信頼を置く人は多くはないと思うが、だからといってネット上の怪しげな情報に踊らされるのも問題だ。記者クラブメディアは、ポピュリズムの進展や民主政治の危機に警鐘をならしているが、自分たちも同罪であることを認識しなければならない。
だから、私はこのブログ上で、「長い」とか「小難しい」と言われても、国会の様子をつぶさに書き続ける。
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産経新聞は遠慮気味に書いているけど、これじゃ何が問題なのかわからない。