〇民族派団体一水会の機関紙『レコンキスタ』に、例年通り新年のメッセージを寄稿いたしました。同誌には、「「月刊レコンキスタ」は、世に阿らず、権力に媚びず、右顧左眄せず、孤高を貫く愛国者の雄叫びである」としています。
他の寄稿者は、鳩山友紀夫元総理、鈴木宗男参議院議員、西田昌司参議院議員など錚々たる面々。鳩山先生、鈴木先生には私の選挙にも応援に来ていただきました。対米自立の繫がりです。私の寄稿した原稿は、下記のとおりです。
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謹んで新春のお慶びを申し上げます。
昨年は国内外で大きな変化の兆しが現れた年となりました。ウクライナとロシアの戦争は終わる兆しを見せず、パレスチナでのイスラエルの蛮行はジェノサイドとも言うべき状況に陥り、第二次世界大戦後の戦勝国による国際連合体制はもはや無力化が明らかとなっております。イギリス、ドイツ、フランスといった世界の主要先進国では、ポピュリズム勢力の台頭によって既存政治の枠組みが動揺し、専制的な政治体制の中国やインドなどグローバルサウスと言われる国が抬頭してきています。そうした中、戦後体制の盟主であった米国ではトランプ大統領の2期目が始まり、おそらく米国主導の戦後体制は近いうちに終焉を迎えることになるでしょう。私は、こうした今の世界の動きは、西欧が生んだ近代文明の大きな転換点とも言うべき時代に入っていることを示しているのだと考えます。
一方、我が国でも昨年の衆議院選挙では与野党逆転の国会となり、やはりポピュリズム勢力の抬頭とも相俟って、55年体制と言われてきた既存政党の政治体制が揺らぎ始めています。こうした時代こそ、目先の内外の動きに目を奪われることなく、浮き足立つこともなく、国の大本を見つめることが大事です。藤田東湖先生は、『弘道館記述義』で「蓋し国體の尊厳は必ず天地正大の気に資(と)るあり」としております。そして『正気の歌』で、本邦歴史に紡がれた「天地正大の気」を記し、「獨り斯の氣の隨ふにあり。嗟(あゝ)予萬(ばん)死(し)すと雖も、豈汝と離るるに忍びんや。屈伸天地に付し、生死又た何ぞ疑はん」としております。こんな時代だからこそ、私も国政に携わる一人として、自らの命に関わらず「正気」のために行動する気概を持ちたいと思います。