〇22日の地球温暖化対策推進本部の会合で菅首相が表明した「野心的な目標として、2030年度に温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指します」という根拠に対して、小泉環境相が翌日のTBS系『NEWS23』で
「くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです。46という数字が。シルエットが浮かんできたんです」
とインタビューに答えたことが話題になっている。
セクシーな発言を信条とする小泉環境相の発言として、まあ小泉氏らしい発言として私は笑って聞き過ごそうと思う。むしろ私が気持ち悪く思うのは、小泉氏のこうしたリンクに貼ったような発言だ。
小泉環境相は、これまでレジ袋の有料化やプラスチックスプーンの有料化などを提唱してきた。私は、レジ袋やプラスチックスプーンを有料化したって政策効果などないと思っているから、しぶしぶ小銭を払ってレジ袋を買っている。私が買ったレジ袋は、燃えるごみを包むものとなって焼却場に行き、熱効率の高いごみ焼却に貢献していることだろう。
小泉氏が提唱する政策は、すべて消費者に負担を強いたり、何かを義務化したりする強権的な政策ばかりだ。私は、環境問題や人権問題などの誰もが否定できない政策目的を実現しようとして、国民の自由を制限したり、財産権などの権利を強権をもって制限しようとする政治家の発想には危険性を感じる。フランス革命時にロベスピエールが行った恐怖政治を彷彿させる。
私たちは、セクシーな発言の裏にある、急進派の危険性について警戒感を持たなければならないのではないか。権力を抑制的に使うのが民主政の下での政治家の役割であることを認識していない小泉進次郎氏は、今のままの政治姿勢では、権力を持たせてはいけない危険な政治家と思わざるを得ない。