福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

一水会の創設者鈴木邦男さんのお別れの会

〇1月に病死された一水会の創設者鈴木邦男さんのお別れの会。一水会は言わずと知れた三島由紀夫、森田必勝両烈士の精神を継承するために結成された団体。一般に新右翼と言われてきた。

 生長の家の熱心な信者の祖母を持ち、三島由紀夫の影響を強烈に受けた私にとって、鈴木邦男さんは10代の頃から仰ぎ見てきた方。高校生の頃から一水会の会合に顔を出し、『レコンキスタ』を購読してきた。「YP(ヤルタ・ポツダム)体制打破」が私たちの合言葉だ。

 役所に入った20代の頃、初めて鈴木さんと個人的に酒席を共にする機会を得て、それから折に触れて謦咳に接してきた。「右翼」という怖いイメージと異なり、いつも小声でボソボソと話し、「日本はすごい」などと大言壮語は決してしなかった。ただ、天皇のことと肉体言語に話題が及ぶと、優しげな眼の奥からギョッとするほど鋭い光が発せられた。

 鈴木さんが守りたかったのは、天皇を中心とする共同体の自立自尊だ。愛国者や保守ぶって中国や韓国に大声で嫌悪感を示す、最近のネット右翼やファッション保守とは対極にあった。私も鈴木さんなどから薫陶を受けて身に着けた祖国に対する思いは、10代の頃から一貫して変わっていない。昭和の末期は、そうした右翼的な言動をするだけで、孤独で反体制であった。

 昭和から平成、令和と時代は移ろい、政治も社会の空気も一変した。いつの間にか鈴木さんは「左翼」的人物と思われ、私も自称「保守」の方から批判を受けるようになった。鈴木さんはそんなことを気にすることもなく飄々とされていたが、まだまだ血気盛んな私は国への思いを行動でもって示すしかない。

 鈴木さん、そんな私を天上からお見守りください。ご冥福をお祈りいたします。