福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

議員櫛渕万里子君を懲罰委員会に付するの動議

〇今日の本会議はバングラディッシュの議長ご一行が傍聴する中開催されましたが、議題に上がったのは残念な案件でした。れいわ新選組の「議員櫛渕万里子君を懲罰委員会に付するの動議」。

 私は、所属する国土交通委員会では同党の多ヶ谷亮議員と連携して審議に臨んでいますし、先の統一地方選でも知人の同党候補者を応援いたしました。2012年以降の腐りきった、とりわけ野党の政治状況の中で、国会に新しい政治勢力が出てくることは歓迎ですし、同党の山本太郎代表とも一緒に街頭に立って演説するなど、同氏の政治家としての素質も評価するものです。

 しかし、今年の通常国会での同党の衆議院での対応は、いただけません。確かに、私たち有志の会もそうですが、少数会派に与えられる質疑時間は短く、ストレスは溜まります。しかし、多数決を基本ルールとする民主政であり、その中で民意をより反映すべき衆議院においては、議席数に応じて質疑時間が決まることは、やむを得ないことです。そうした中、私たち有志の会やれいわ新選組は、立憲民主党と日本維新の会から質疑時間を譲ってもらうなど、一定の配慮はしていただいております。

 「悔しかったら国民の支持を得て多数を取る」。これが民主政治の大原則であり、私たち国会議員は議員同士の自治による慣例によって積み重ねられてきた議会ルールに基づいて、言論によって勝負すべきであると考えます。

 今回の直接の懲罰の理由は、これまで何度も本会議の記名採決などの場で議長の議事の整理に従わない行動を行って同党の議員が注されてきた中、18日の本会議での財務大臣不信任決議案の採決時に櫛渕氏がプラカードを掲げたことによるものです。議論が不十分であるとして抗議することは野党として当然の権利です。しかし、れいわ新選組は、不信任案の原因となった防衛財源確保法案の審議にそもそも参加しておりません。財務金融委員会に議席がないと言うのでしょうが、それも言い訳になりません。同党にとってそれだけ大事な法案なのであれば、委員外質疑という時間を取ることもできます。現にこの国会で私は、経済産業委員会で委員外質疑を行いました。れいわ新選組が、財務金融委員会での質疑を強く求めたという事実も、確認できません。

 同党が委員を出している内閣委員会でも、フリーランス保護新法の審議では、質疑に立っておりません。フリーランスで働く人を守るための、同党の理念から見て大事に思われる法案であり、しかも全くの新法であるため政府答弁として議論や確認すべきことが多くある法案だと思われるのに、です。櫛渕氏が掲げたプラカードは、「与党も野党も茶番!」というものでしたが、テレビに映る予算委員会や本会議では張り切るけど、注目されない委員会の法案審議は軽視するというのでは、これこそまさに「茶番」なのではないでしょうか。今日の身上弁明でも、「こうでもやらなければ悪法がとおってしまう」という趣旨のことを言っていましたが、では暴力やテロ行為を持って法案成立を阻止するとでもいうのでしょうか。

 衆議院のれいわ新選組は、懲罰動議を受けた櫛渕さんが2期目、他は1期生です。国会に新風を巻き込むことはいいことだと思いますが、やはり議論のマナーやルールは守るべきでしょう。それができない党に、他党をとやかく言う資格はありません。櫛渕さんは、民主党での当選同期。多ヶ谷議員は、盟友です。今の野党勢の国会審議が生ぬるいものであることは全く同じ思いですが、そうであるからこそ安っぽいパフォーマンスに走るのではなく、議会人としての矜持を持って少しでも多くの仲間を集めるような努力を粘り強く行うべきであると諫言いたします。

 私たち有志の会は、パフォーマンスに走ることなく、それぞれの委員会での議論には手を抜くことなく全力で当たり、本物の議会制民主政治を実現するために、既存の政党の枠組みを超えた新しい政治システムを確立することを目指して行動し続けてまいります。

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