
〇天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ東京国際フォーラムで開催された、JICA海外協力隊発足60周年記念式典に参列してまいりました。

父が2度、シリアとパラグアイにシニアボランティアとして派遣されていたこともあり、JICA議連に所属してJICAの海外協力活動を応援してきました。父は約20年前にシリアで、日本の援助で建てられた発電所の運転支援の仕事をしていました。シリアの対米関係の悪化に伴い日本からの支援もしづらくなる中、JICAシニアボランティアのような人的支援を行うことによって、日本とシリアの外交関係の維持に役立ったのです。
私も、当時両親が住むシリアのホムスという街を訪問しましたが、母は「人生一番のモテ期だった」というくらい、スーク(市場)に買物に行ってもお金を受け取ってくれず、シリアのために来てくれているからと大歓迎でした。両親は帰国後もシリア人留学生を家に受け入れ、愛犬には「アラブ」という名前を付け、最近までずっとシリアとの民間親善の活動をしてきました。今は、そのシリアも内戦で荒廃し、激戦地だったホムスからの便りは途絶えてしまいました。
夏に訪れたアフリカをはじめ、途上国を訪れるとまず感謝の言葉とともに出てくるのは、「JICA」という言葉です。軍事的支援や今や巨額の金銭的支援のできない日本にとって、JICAは無二の外交のツールであり財産です。中国がどんなにお金を積んでも、米国がどんな強力な兵器を贈っても、それに負けない価値を持っているものであると確信します。それはこれまで派遣された5万人以上の日本人が紡いできた相手国との人間関係に基づく、強固なものです。だからこそ、最近の「ホームタウン構想」騒動に見られるような偏狭なJICA攻撃は、日本の外交力を大きく損なうことに繋がるでしょう。今日の天皇陛下のお言葉からも、これまでの長年にわたる皇室との関係やこれまでの実績に対する高い評価がにじみ出たものでした。


さらに嬉しかったのは、式典で「次世代からのメッセージ」を発表したのが、先日20周年祝賀会にお招きいただいた「ぐんま国際アカデミー」の高校2年生の生徒だったこと。「世界を変える力。それはどこか特別な場所にあるのではなく、私たち一人ひとりの中にある」と始まり、中学2年生のときにJICAの職場体験で海外協力に興味を持ち、高校1年生になるとアフリカのルワンダに留学してJICAの青年協力隊の隊員と共に学校の教材つくりの支援などに携わり、帰国後は外国人の多い群馬県で外国籍の子どもたちのための教材つくりをやっていることが紹介されました。自分が設立に関わった学校にこのような素晴らしい若者が育ってることに、胸が熱くなりました。天皇皇后両陛下も、ご退出の際にはこの高校生にお声を掛けられていました。近い将来、きっと日本の大きな財産となることでしょう。

これからも、このような日本外交の大きな財産であるJICAの活動を支援してまいります。
※式典中の写真は、海外青年協力隊のYouTube画面から