金曜日に臨時国会が閉会となり、夜には農林水産委員会の1年生に山田副大臣、佐々木政務官を交えての懇親会が開かれました。普段の農水政策会議や質問研究会では、つい攻撃的な発言や質問をしてしまうのですが、お酒も入ると口は滑らかです。佐々木政務官は北海道の旭川を中心とする選挙区選出で、自ら農業を営みながら道議を経て衆議院議員になられた方です。農業の話、特に水田農業ほど政策的に光のあまり当てられない畑作の話になると、熱く思いを語られます。
そして山田副大臣。先日の農林水産省政策会議では、財務省からの無理難題な指摘に対して、「断固戸別所得補償の予算を確保する」と涙ながらに決意を訴えられました。体躯は大きく、目がギョロっとしていて一見怖いのですが、この政治家はタダモノではありません。五島列島に生まれ育ち、苦学をして早稲田大学を卒業し、弁護士となられ、悪徳サラ金業者などと闘ったそうです。その一方で、五島で10haもの牧場を経営して、単に牧場経営のみならず肉屋や牛丼屋まで開いてしまいます。その後衆議院選挙に立候補して3回も落選した後、4度目でようやく当選。『島へ』という雑誌を創刊したり、『日米食料戦争』という小説を刊行されたりと、とにかく多芸多才です。これほど熱くて個性的で野性味あふれる政治家というのは、今の日本にはいないかもしれません。
私は、酔いに任せて、自分に大きな影響を与えた三島由紀夫の話、郷土の先輩である橘孝三郎の農本主義、なぜ農学部を出たのに農水省に行かずに経産省にいったのか、そして民主党が目指すべき農業政策の理念は、などについて青臭い議論をさせていただきました。議員宿舎までの帰り道も、山田副大臣と二人きりで文学の話などをさせていただき、ひさしぶりに10代,20代のころに戻ったような純粋な気持ちを取り戻しました。
民主党というと、前原大臣や長妻大臣のように若くて、颯爽としていて、理論だったスマートな政治家を思い起こしますが、けっしてそのような政治家だけではありません。メディアにはまだまだ注目されていないかもしれないけど、骨太のすごい政治家がいるということをぜひ知っていただきたいと思いますし、私自身も政務三役の皆さんの農政に賭ける熱い思いを具体的な政策として実現するために、がんばってまいりたいと思います。