〇かつての仲間が多く所属している国民民主党。メンバーを見れば、他の野党と比べると能力があって、選挙を地力で戦える議員が多い。
それでも支持率が上がらないのは、政治家として決定的に欠けているものがあるからではないか。国民は、美しい政策や切れるような国会での議論を求めているのではない。立派な政策を作ることなら、野にいる私にでもできる。どんなに理路整然と国会で議論したところで、何も世の中は変わらないともわかっている。
国会にいる政治家にしかできないことは、国民のために体を張って行動して、その捨て身の行動で政治を動かすことだ。安全地帯から正論を述べたところで、何も国民のためにはならない。
国民民主党が新型コロナウイルス対策で提言していることは、どれも時宜を得たすばらしいものばかりだ。でも、どんなにきれいにそれを並べてみたところで、昔のレストランに並んでいた張りぼてのサンプルみたいなものだ。食べることはできない。
それらを実現するために、泥臭く説得をしたり、暴れてみたり、時には権謀術数を使って、「国民のため」という目的のために手段を択ばず、なりふり構わず、格好にこだわらず行動する姿を見せれば、必ず国民の心を動かせるはずだ。
今、国民民主党は、日本の政治を大きく動かしうる絶妙の位置にある。でも、何も行動しなければ、支持率1%の政党として沈んでいくのみだ。失うものはなかろう。かつての仲間たちの奮起に、心から期待したい。