福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

野党合同ヒアリング

〇旧統一教会問題や国葬に関して野党合同ヒアリングをやるとのことで、有志の会もお声掛けをいただいた。会派の全員で協議したが、一致した判断として参加しないこととした。せっかくお誘いただいたのに申し訳ないことだが、その理由は以下のとおりである。

 私たちの会派も、旧統一教会と政治の関係については国会の場においてしっかりとした議論をすべきであると考えているし、私自身戦後日本の権力構造の本質的な裏面が出てくる可能性もあるとも思っている。こうした議論を秋の臨時国会でするためには、国会開会前にしっかりとした調査を行う必要がある。私が森友学園問題の追及を行った時も、マスコミが報道して飛びついたのではなく、マスコミ報道の前からずっと水面下での調査を続けていた。

 しかし、今回のヒアリングは、テレビカメラが入りネットでも中継するという。ヒアリングの対象となるのは、有識者に加えて霞ヶ関の役人だ。こうなると、出席する議員の何人かはテレビカメラを意識した対応をすることになるだろう。私たちの会派は、そうした国会閉会中の「見世物」にお付き合いする必要はないと判断した。

 国会質疑のための調査を行うなら、公開で行うのはナンセンスだ。森友学園の追及の時も、マスコミ報道がされる前までは財務省をはじめとする官庁は本音で内部事情を話してくれたが、公開ヒアリングが始まった途端に一切そのような情報を得られなくなってしまった。最初から調査をしてきた私にとっては、大変な迷惑であった。立憲民主党の参議院選挙総括(素案)には、「有権者は政治家の『本気度』を見ている」というフレーズがあるが、臨時国会で本気で与党と戦う気なら、こんなヒアリングはやめた方がよいだろう。人の伝手をたどり、目立たないように地道に調査を積み重ねることだ。

 2点目の理由は、これから人事があると思われる立憲民主党の今後の国会での対応方針がわからないため、私たちの会派として判断しようがないということだ。選挙総括では、「国会論戦において『批判か提案か』の二者択一に自らを縛ることとなり」「国会対策……を見直していかなければならない」としている。私は、通常国会での立憲民主党の国会対策は、私たちのような少数の野党会派に配慮することなく「野党第一党」とふんぞり返る割には、先陣切って与党と戦おうとしない史上最悪のもので、それが参院選の結果に正直に表れたと思っている。

 それを改める第一歩が、この相変わらずの野党合同ヒアリングだとすれば、悪手の極みだ。国会対策のイノベーションができない党は、野党第一党として岸田政権と対峙することはできないだろう。国会対策の面からも、私たちの会派はお付き合いすることはできないのだ。

 そうは言っても、次の臨時国会では、野党第一党の立憲民主党が政局を動かす要である。これまでの国会対策をしっかりと見つめ直して、新たな体制の下で国会対策が立て直されることを期待する。共に戦いうる土俵を作っていただけるのであれば、野党会派としてもちろん協力する用意はある。

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