福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

岸田内閣は亡国の内閣だ

〇今日は朝から令和5年度予算案の全体像についてヒアリング。財務省以下各省庁から担当者が来て、大部屋がいっぱいになってしまいました。

 報道にもあるとおり、令和5年度の予算案は前年比6.8兆円増の114.4兆円と史上最大規模。その大きな要因は、防衛関係費の大幅な増大(4.7兆円)によるものです。来年度予算案では、その財源として外為特会の剰余金の繰入や決算剰余金の活用などを見込んでいます。

 しかし、これらは本来決算を行って出るものであり、予算案当初に見込むものではありません。かつ、近年ではリーマンショックや新型コロナの蔓延などの突発事態で多額の補正予算を組まなければならない時がありますが、こうした補正予算の原資となるのがこれらのお金なのです。

 いざという時に活用されうるものを先食いして予算案を作るというのは、財政のレジリエンス(強靭性)を著しく失わせるものと言わざるを得ません。日本は、武力攻撃でやられる前に、経済の突発時に財政的な対応ができなくてやられる可能性もあるのです。軍事力だけを強くしても、国が守られるわけではありません。総合的な国力を考えるのが本来の政治の役割なのではないでしょうか。

 なおかつ、防衛三文書で定められた防衛力整備の水準を満たすためには5年間で43兆円の予算が必要ですが、今年講じられる予算案は6.6兆。残りの財源はこれからの議論です。歳出削減努力で出てきた今年度の財源はわずか0.21兆円で、来年度予算で財源とした特会からの繰入や決算剰余金は今後も毎年度ほぼ一定額と見込むべきですから、残りは増税で対応せざるを得ません。

 こうした現実、事実を踏まえたうえで、国を強くするということは一体何なのか、という本質的なことを考えなければならないでしょう。少なくとも言えることは、そうしたことを正面から議論していない岸田内閣は亡国の内閣だということです。国民の皆さんも、真剣に考えた方がよいでしょう。