福島のぶゆきアーカイブ

これまでにWebで公開したものの記録です

新NHK会長と従軍慰安婦問題

NHKの籾井勝人新会長が、先日の就任会見でいわゆる従軍慰安婦問題に関して「戦争地域では(「戦場と性」の問題は)どこにでもあった」と発言し、これに対して日本維新の会橋下徹共同代表(大阪市長)が「言っていることは正論。僕がずっと言い続けてきたことだ」と理解を示した、という報道があった。

 いわゆる慰安婦の問題は、国家が慰安婦の募集等に関与していたかであって、戦争中の慰安婦の存在の是非の問題ではない。国家の関与については事実無根であるから明確に否定し、解決済みであるとすればよいだけである。政党の党首やメディアのトップが愛国者ぶって「慰安婦の存在の是非」を喧伝し問題を別の論点で蒸し返すのは、愚かな行為でしかない。そもそも女性が春をひさぐことの善し悪しは、人類史上永遠の哲学上のテーマであり、このようなことは政治や俗世に携わる者がおおっぴらに胸を張って論じるような問題ではないのではないか。


 就任会見や記者会見という公の場でこのようなことを話す、品格のない、愚かな人物が社会のリーダーとなっている現状を嘆くべきであろう。「私は、風俗に通わなくては生きていけません」などとお天道様の前で言う男は、女性からも、誰からも馬鹿にされるだろう。NHKの新会長は、ニヤついた顔つきも、話す内容も、およそ知性というものを感じない。就任会見では「私的発言」などありえないことすら、わからないのだろうか。なんでも民間人を登用すればいいというものではなく、公的機関のトップになるべき人物はまっとうなパブリック・マインドを持った人間を就けるべきである。


 最近、美輪明宏の『祖国と女達』という歌を知り、聞いている。慰安婦の問題は、日韓関係とかなんとかで政治問題として考えるより、そもそも国家とはとか、男と女とは、という根源的な問題として考える感性を持ったほうがよいのではないか、とこの歌を聞きながら考えた。


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北は青森から 南は沖縄

売られ買われて 今日も旅行く

違うお国訛りで 慰めあいながら

捕虜の女囚も 同じ仲間さ

荒れ果てた肌に やせこけた頬

今日も覚悟の最後の衣装

万歳 万歳


毎日百から二百 兵隊相手に

朝日が昇り 月が落ちるまで

いずれ死んでゆくことが 決まっている男

虚ろに空を 見つめる女

涙も渇れはて痛みもないさ

そこには 神も仏もない

万歳 万歳


誰の子かわからぬ 赤子残して

死んだ女やら 銃を片手に

愛する若い兵士と散った女やら

歌える女は 子守唄を唄う

あまりの怖さに狂った女

嫌な将校に斬られた女

万歳 万歳


男はなんていいんだろう羨ましいじゃないか

死ねば死んだで 名誉の戦死とやらで

立派な社に奉られるんだろ

私も男に生まれていたら

今ごろきっと勲章だらけ

万歳 万歳


戦に負けて帰れば 国の人たちに

勲章のかわりに 唾をかけられ

後ろ指さされて 陰口きかれて

祖国の為だと死んだ仲間の

幻だいて 今日も街に立つ

万歳 万歳

ニッポン 万歳

大日本帝国 万歳 万歳 万歳

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